刀語第一巻「絶刀・鉋」完全生産限定版をチェック

本編は約50分(49:50)。
CMを挟まず、スタートからエンドまで
シームレスに見られるのは、やはり気持ちいいですね、本作においては、とくに。
――ただ、当然のことですが、
提供クレジットのナレーションは、全面カットで、ぎゃふん。


映像特典は、OPのノンクレジット版。
そして、トップメニュー画面のバックでは、プロモ調の映像がループ。
明記こそありませんがこちらも、「映像特典」として謳える完成度。


一方、特典CDの収録時間は、62:01
もはや、特典の域を超えたボリューム。
これに、原作台本を付ければ、
「不問語」のように独立したパッケージにもなりそう。


収録内容は、
トラック1が、第1話のEDテーマ、妖精帝國の「誰そ彼の月華」
トラック2が、あとがたりの完全版
刀語の公式サイトで公開されているものより、
10分ほど長めのバージョンが収録されています。


――たしかに、真庭蝙蝠の忍法に関して
ゆかりんがご指摘された部分とか、、、盲点でした(^^;
そして、「ぎゃふん」収録にまつわるお話も聴き逃せません...。
第二話の「ぎゃふん」収録の際はどうだったのかも気になるところ。
ほかにも、とがめの左目に関する考察などなど、聴きどころ満載。
...そして、この完全版を聴くことによって、逆に、WEB版のあとがたりは、
本編をまだ見ていない人に対して、いかに配慮された編集が
なされているかということが分かって、感動ひとしお(^^*


続いて、トラック3と4には、
原作者の西尾維新さん書き下ろしの朗読活劇
刀語 第零話「虚刀・鑢/第一章」が収録。
今回の朗読は、ゆかりんがご担当。
公式サイトでも試聴ができるようになりましたね(4/12〜)
冒頭部分を聴くことができるので、ぜひ。


トラック3は、物語の前口上的な位置づけ。
みぎりの台詞では、朗読の調子も変化。
七花と七実のお母さん、、、
こんな感じの人だったんですね。。。
放映前に出版された刀語 オフィシャルガイドブック」の方には
キャラクタのイメージも載っていますが、
髪型や着物のアイデアなど秀逸。本編登場も楽しみなのです。


しかし、このトラック3、、、
聴いているうちに、六枝のことが、
どんどん分からなくなるというか、
ああ、また、雲をつかむような話になって、
煙に撒かれて終わるのかな、、、
、、、って思っていた時期が自分にもありました(^^;


トラック4まで聴いて、もう一度戻ってくると、
腑に落ちる部分というか、
思わずポンと手を打つ部分が多々あって。
両トラックで対になっている印象。


トラック4は、第零話本編の幕開け。
朗読が進むにつれ、?が1つ?また1つ?と増えていくのですが。
しかし途中で、それらが一気に氷解して→!!!!!!となって、オラたまげた。
ああ、そういうことなのかと私。
一度聴き終わったら、
すぐに頭からもう一度聴き直さずにいられない拙者(^^;


人称の使い方も非常におもしろくて、
一人称のような二人称のような、、、
最初は、聴く者を幻惑するのが目的かと思ったのですが、
真意は真逆という印象。
それにしても、奇想天外な本なのです。


作者演者間の信頼あってこそ、
こんな本を委ね、委ねられることが、
可能だったのではと推察。
単なる信頼ではなく、同時に、挑戦状みたいな(^^;
そして、それにゆかりん、見事に応えてらっしゃる。凄し。
幅広いキャラクタの演じ分け、語り分け、
畳みかける「ふ〜ん」や
山場の「○○○、参る!」なども圧巻でしたが、
「んじゃ、いっちょう国でも救おうか」のあの台詞に
なんか、痺れたんだお。。。


あれは誰が言ったんじゃろう。
あの中の誰でもない誰か、という感じもするし。
誰でもあるという感じもするし...(?_?)




...第一章では、主人公・鑢六枝の横顔が垣間見えた感じ。
こんな人物を向こうに回したら、勝つる気がまったくしません...(^^;
全十二章を経て、最終的には、「絶刀・鉋」
アバンの対決シーンに繋がっていくんじゃないかと思うのですが――。
西尾作品、そう一筋縄ではいかないでしょうね(^^;


みぎりと六枝の繋がりや、
鷹比等と六枝のえにしも気になりますし、
飛騨城への道のりは、険しそうですし、
「四天王」とか、「あれ」とかwktkですし、
第二章以降も、非常に楽しみなのです。