刀語 第零話「虚刀・鑢/第二章」

刀語第二巻「斬刀・鈍」の完全生産限定版に付属の
特典CDに収録されている朗読活劇の第二章。収録時間は、約34分。
宇練銀閣役の宮本充さんが朗読をご担当。


前章に登場した、七花と七実の父、鑢六枝に続き、
第二章は、とがめの父にして、大乱の首謀者、飛騨鷹比等のお話。
六枝同様、その人となりもまた、普通の物差しでは、計りかね。


彼自身、己を形容して曰く、空前絶後の天才。
その天才性は、攻城戦における火薬の使い方然り、
また、当時において既に、
現在のTwitterの隆盛を予見?したかのような、発言然り。


とがめは今回出てこないけれど、
幼少のみぎり、こんな人物の側で育てばこそ、
その人格形成や、ものの考え方に
少なからぬ影響があったのではと思われ。
――ある意味、範であり、同時に、
反面教師にしていた部分も、多々ありそうな...?(^^;


――この親子、はたして普段、どんな会話をしていたのかしら(?_?)
城を度々抜け出しては、各地の大乱に、首を突っ込み、
傷だらけになって飄々と帰ってくる、、、そんなお父さん?(^^;


...自ら全身に負った刀傷に、
全く気づかない。あるいは、気にしない。
死をも恐れず、いつ己の命が潰えても構わないようなフシ。
況や、他人の命をや?
多くの犠牲を元にして達されるべき"目的"とは、
いったい何だったのかしら?(?_?)


天下太平だったという尾張幕府の治世に
あえて乱を起こしたのは、なにゆえ?
現在のために、未来を犠牲にして、彼が何を得ようとしていたのか。
大乱を通じて、国中に伝えたかった意識とは?
国を救うために、国を潰さなきゃならない意味って?
ともう、疑問符だらけ(^^;;;
ちなみに、
「ひげきでひげきでひげきでひげき」のくだりは、
「悲劇で疲劇で卑劇で非劇」ですか?わかりません(>_<)
――今後のドラマの展開で、鷹比等の真意は、
多少なりとも、明らかになってくるのかしら。。。


真実以外、口にしないという鷹比等。
己が優秀だとは言っても、己が正しいとは言わず。
また、大乱が成功するとも、決して約せず。
それはまた、本編第一話「絶刀・鉋」の冒頭、
「そうか、僕はこうやって失敗するのか」の
どこか達観した物言いにまで、通じている印象。
そして、最期の最期に発したあの言葉が
何だったのかについても改めて気になるのでした。




それにつけても、
鷹比等の参謀を勤める、「首」
衝撃の風貌そのものが、もはや一つの術?
同じ出身と思われる、
「右腕」「左腕」「右足」「左足」の
鷹比等四天王の存在も気になるところ。
きっと、彼らは五身一体と化して、全身刃の
もの凄い技を使うに違いないと妄想(^^;
しかし、かの組織、どれだけ人材の宝庫だったのかしら。
そして、なぜあそこまで衰退してしまったのでしょうか――。